FXと聞くと何だか怖いイメージが先行しませんか?

そもそも「投資=危険」とかのイメージが強い人も多いと思います。

実際に株式投資とかFXで投資の経験をすると、そんなイメージは変わるのですが、実際に投資を行ったことがない人ほど「危険だからやめとけ」と言いますよね。。。

今回はFXの危険性についてのお話です。

そもそもFXとは?

FXとは外国為替証拠金取引です。

簡単に言うと日本円を米ドルに交換するなど、他の国の通貨に交換する事です。

1ドル100円でドルを買った場合、1ドル101円になると、1円の利益になります。

逆に1ドル99円になると1円の損失になります。

1円動いてもあんまりリスクがないのでは?と思うかも知れませんが、FXでの取引は証券会社にもよりますが、1,000通貨以上で行う事が一般的です。

また数量は任意となりますので、1円動くと数量次第で、1,000円にも100万円にもなります。

FXの証拠金について

証拠金の計算方法は、

①現在の為替レート × ②取引数量(通貨量) ÷ ③レバレッジ

で求めることができます。

①現在の為替レートとは、1ドル150.000円であれば「150.000」です。

②取引数量は、証券会社や口座の種類で表現方法が異なります。

例えば、

●みんなのFXの場合、1Lot=10,000通貨

●FXTF(GX)の場合、1Lot=10,000通貨

●FXTF(MT4)の場合、1Lot=100,000通貨

1万通貨とか、10万通貨の値が②となります。

取引は0.1Lotで売買できるので、FXTF(MT4)の場合、
0.1Lotで10,000通貨となります。

③レバレッジは、国内の証券会社であれば最大25倍なので25で計算できます。

通貨ペアによっては、10倍などになる場合もありますが、ほとんどの通貨ペアは25倍です。

1ドル150円、10,000通貨を取引するのに必要な証拠金

150 × 10,000 ÷ 25 =60,000

よって、最低6万円必要となります。

FXは100万円でいくらの取引ができる?

実際に100万円の証拠金でいくらの取引ができるか確認したいと思います。

証券会社:みんなのFX
通貨ペア:USDJPY(米ドル日本円)
レート:157.388円

1Lot(10,000通貨)のポジションを保有するのに必要な証拠金は『62,955円』です。

証拠金100万円÷62,955円≒15.8Lot

なので15.8Lot保有できるのでは?と思うかも知れませんが、実際に保有してしまうと、

買いの場合、157.354円

売りの場合、157.420円

の少しの変動で証拠金維持率が100%になってしまいます。

最大では15.8Lot取引可能ですが、証拠金維持率を考えるともっと少ない量で取引すべきです。

証拠金維持率が重要

証拠金維持率の計算は以下の通りです。

証拠金維持率(%)= 純資産 ÷ 必要証拠金 × 100

100万円の純資産(証拠金)で15.8Lot保有すると、

1,000,000円 ÷ (62,955円 × 15.8) × 100 = 100.53%

証拠金維持率は100.53%です。

100万円の純資産(証拠金)かつ、2Lot保有した場合、

111.863円で証拠金が100%になります。

証拠金維持率は

1,000,000円 ÷ (62,955円 × 2) × 100 = 798.73%

となります。

このくらい余裕を見ていればかなり安全と言えます。

証拠金維持率が100%未満になった場合、強制決済(強制ロスカット)されます。

証券会社によっては50%未満になった場合などもありますが、証拠金維持率が100%未満にならないように、思惑と逆の方向に動いた場合は自ら損切り(ロスカット)する事が大切と言えます。

FX取引は危険なのか?

この記事では、「みんなのFX」「FXTF」という国内の証券会社について触れました。

国内の証券会社は最大でレバレッジ25倍です。

先ほど証拠金維持率が100%になったら強制ロスカットされると書きましたが、FXって怖いなと感じたでしょうか?

資金が減ると言う事は確かに嫌ですし、怖いですよね。

しかし、ゼロになるわけでありません。

証拠金維持率が100%になってロスカットすれば、証拠金は残ります。

証拠金100%で決済(ロスカットした場合)

■15.8Lot保有した場合
1,000,000円 ÷ (62,955円 × 15.8) × 100 = 100.53%

証拠金は、

62,955円 × 15.8=994,689円

なので994,689円は残ります。

※0.034円の変動(逆行)で決済

■1,000,000円 ÷ (62,955円 × 2) × 100 = 798.73%

証拠金は、

62,955円 × 2=125,910円

なので125,910円は残ります。

※45.525円の変動(逆行)で決済

さすがに45円も逆行する前にロスカットしますよね?

FXが危険と言われる理由

私の周りで、FXが危険と言う人はFXをしたことがない人が多いです。

レバレッジや証拠金、証拠金維持率が分かっていないで取引するのは危険ですが、リスクを知ればそこまで危険なものと私は思っていません。

一番危険なのは、ロスカットができず証拠金を追加してしまう事だと思います。

また、別の記事で書きますが、海外FX口座はレバレッジが1000倍で取引できるものがあります。

これも良し悪しがあるのですが、使い方によっては危険です。

あとは、取引時間や経済指標など一気にレートが動くことがあります。

このあたりも考慮しておくとより安全な取引ができます。

レバレッジや証拠金、証拠金維持率を知っておけば、入金した金額より負けることはほぼありません。

私は今までに一回もありません。

ちなみに海外口座の場合はゼロカットシステムがあるので、入金した金額以上に負けてもゼロになります。

そのため、入金した金額以上負けることはありませんよ。

このあたりはまた別の記事で書きます。

FXの危険性のまとめ

・数量
・レバレッジ
・証拠金
・証拠金維持率
・戦略

の理解がとても大切だと思います。

そもそもロスカットをしなければ損失の確定にはなりません。

証拠金維持率を理解し、無理のないトレードをしている間はリスクは少ないと言えます。

国と国の通貨なので値動きが激しい時でもある程度の限界はあります。

1ドル157円が次の日に1ドル100円とかは考えられませんよね?

短期・長期で戦略は変わると思いますが、思惑と逆方向に動いたらロスカットするなどのルールは必要かと思います。

個人的な見解としては、短期の方が資金の回転率はよいです。

但しルールが明確でないとロスカットが増え何かしらの情報に頼りたくなってしまいます。

長期の場合は、トレード回数も少なくゆったりできますが含み損の状態が長く続くとちょっとしんどいかな・・・と言ったところですが、慣れるとそうでもなくなります。

どちらも戦略をもってトレードすれば、リスク管理できるのがFXです。

計算するとどのくらい危険なのかが分かりますよ。